アースオーブンというのは、土でつくるオーブンのこと。
アースオーブン、コブオーブン、アドビオーブン、ピザオーブン・・・などこちらでは様々な名前で呼ばれています。
Chayと私はかなり前からアースオーブンに興味を持っていて、本を買ったり友人の家にあるものを見学したりしてきました。
が、なかなか重い腰はあがらず、よし、作るぞ!とならないので、実際にアースオーブンを作ることができるワークショップに参加してモチベーションを高めようという作戦です。
実際に作ってみた感想は、やり方はシンプル、ちょっと根気と人手が必要だけど、土で作れるというだけあって、原始的なところがすごくいいなと思いました。今回は10人くらいで6時間ほどで作り上げました。
これなら私たちにもできそうだね!とかなりモチベーションもUP。
あとは材料を手に入れて、作る場所さえ決めてしまえば・・・!
以下、詳しい作り方を写真付きで紹介します。興味のある方はどうぞ!
まず、これが今回アースオーブンを作る土台です。大きさは約1m四方、高さは90cmくらいです。
まずそこに、作りたいオーブンの内側の円を描きます。
そこに、ちょっと湿らせた砂(River Sand)で、オーブンの内側を形作っていきます。
こんな感じに出来上がりました。ポイントは、なるべく底から垂直に立ち上がらせること。傾斜がきついと、高さのあるものを入れることが難しくなるため。
高さは底の直径よりやや高い方がいいそうです。そしてここで砂山の高さを測っておきます。
次に、粘土(地面を掘っていって、腐葉土の層の次に出てくる粘土質の層、Sub Soil)と砂を1:2の割合で混ぜます。
粘土は固くて混ぜにくいので、石などで細かく砕きつつ、こうやって足でフミフミして混ぜ合わせます。水も加えますが、たくさん入れすぎないこと。最小限の水の量が理想だそうです。
何度がシートを返しつつ、みんなで踏んでいくと・・・だんだん混ざり合ってくるのがわかります。
最終的にはこんな感じで固まりかけてきました。
できたかどうかのチェックは、手で固く団子を作り、コンクリートの床に落としたときにペタと壊れずに落っこちること。
団子が崩れてしまうときは、粘土か水を足してさらに踏みます。
先ほどの砂山をぬらした新聞紙で覆い、その上に一層目を形作っていきます。
この新聞紙は、あとから中の砂をかき出すときに、境目をわかりやすくしてくれます。
手にとった粘土を底と側面に押し付けるように積んでいきます。手のひらいっぱい分のレンガを積んでいくように、下から上へと積みます。厚みは、指三本分くらいでしょうか。
全体がカバーできたら、こうして木の切れ端でぺんぺんとたたいて固めます。
その上にアルミホイルでカバーをして、竹串でとめます。
このアルミホイルは断熱の役割をします。
トマト缶にチキンワイヤーを巻きつけた煙突の芯を、後ろに取り付けます。
こんな風にナイフで切って、煙突を固定します。
上から見た図。新聞紙のところまでが、内側なので、実際空洞になるのはこれくらい(缶の1/3くらいかな?)です。
正面から見るとこんな感じ。
次に、2層目の粘土+砂を混ぜます。比率は同じく1:2です。
今回はそこにパワという軽石を砕いたものと、わらを粘土と同量ずつ混ぜ込んでいきます。
これらは断熱材の役割です。
必要量の水も足しつつ、みんなでひたすら踏みます。
このあたりは人手がないと結構大変な作業になりそうです。
こんな感じに混ぜ上がりました。
また同じように団子のテストもします。
アルミホイルの上から2層目を積んでいきます。
厚みは同じく指三本分くらいです。
煙突のところは、粘土がはがれやすくやや苦戦。
ちょっと高さが足りなかったので、ワイヤを伸ばして整形しています。
全体をまた木の切れ端でたたいて固めます。
そしていよいよ、オーブンのドアを切り取ります。
このオーブンのドアの高さには黄金比率があって、最初に作った砂山(オーブンの内側)の高さの63%がいいそうです。なんでも空気の流れがスムーズに行くのだとか。
外側の層が切り取られました。
内側の層は、外側の層よりやや小さめに切り取ると、そのギャップをオーブンのドアの留めに使えるのでいいそうです。
また、オーブンのドアの大きさは、自分が使いたい鍋や耐熱容器が入るようにするのも忘れずに!
その後は、ひたすら最初に形作った砂山をかき出していきます。
新聞紙の層が、粘土のところまでかき出してしまうのを防いでくれます。
できました!
暑い日などは、急激に乾燥してしまわないようにカバーをかけるといいそうです。急に乾燥するとひびわれの原因になるのだそう。
オーブンのドアは、入り口の大きさをダンボール紙などに写し、木や鉄などで作ります。
後ろからみたらこんな感じ。
この上から石灰の層を薄く重ねると、白くてスムーズな表面にもできます。
貝殻や石でいろいろなデザインを施してもいいですね!
今度の連休に私も友人達とアースオーブンを作ろうと思っています。
返信削除こちらに記事にあるのと同じくらいの大きさになる予定ですが、どれくらいの時間で出来るでしょうか。
当日の参加予定は大人8人、子ども10人位です。